
♪クニトInt’lストリングスクールのクラコン本選結果♪
KISS生徒、5人参加中5人全員高得点で本選通過し全国大会へ!㊗️以下年上順記載
山口ゆり(中2)、小林夏海(小6)、芝塚瑞希(小4)、伊藤紗帆(小4)、前野美玲(小2)
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本日、10月28日(火)、第35回日本クラシック音楽コンクール(通称クラコン)東京本選が開催され、私も審査員として参加してまいりましたので、ご報告いたします!
今回は、総勢42名のヴァイオリン参加者を審査させていただきました。なかなかの人数でした(汗)。
さて、会場の「スクエア荏原 ひらつかホール」は、実は今回が初めての訪問でした。アクセスはあまり良くなく、駅からも遠く、「なんじゃここは!」と心の中でツッコミを入れつつ、前泊した荷物をゴロゴロ転がしながら向かいました。
しかし着いてみると、とても響きの良い美しいホールで、コンクール会場としても申し分なく、驚きました。次回からは「ひらつかホール」も良い候補だなと思いました(^^)


さて、クラコンの予選は、ある程度曲が完成していれば合格・通過することができますが、本選はそうはいきません。さまざまな条件が合格の前提となります。また、本選の会場によって雰囲気も難易度も変わります。しかし、しっかり合格して本選を通過できれば、全国大会への出場権を得ることができます。
コンクールというものは、単純に言えば「自分より上手い人がいればダメ」で、「自分より上手くない人がいれば良い結果になる」という、とてもシンプルな仕組みです。
ただし、「音楽に上手い・下手があるのか?」という話になると、これはまた難しい問題ですね。
本選の合格条件は、当然ながら“全国大会で通用する演奏”です。
今回、私が審査した際の基準を特別に公開します。皆さんと点数が大きく違わなかったので、平均的な審査ができたかな〜と思っていますが……。

幼稚園の部(幼児の部)
本来であれば、その曲のテクニックや表現力など、さまざまな要素を総合的に判断して審査を行うべきなのですが、今回の幼児の部では、皆さんまだ楽器を始めて間もなく、曲の難易度も比較的やさしいものでした。
「これからの成長や将来性を感じさせる段階」という印象を受けましたので、今回は表現力のみを基準に審査させていただきました。
ぜひこれからも日々の練習を大切に、いろいろな曲に挑戦しながら、音楽の楽しさを広げていってほしいと思います!
小学生の部
今回は、曲の難易度よりも曲の完成度と将来性を重視して点数をつけさせていただきました。
また、珍しく全体的に男の子の参加が多かった回でもありました。そこで、同じ男性ヴァイオリニストとして、男の子の奏者に向けて少しアドバイスをしたいと思います。
演奏を聴いていて感じたのは、「男性特有の力強さや攻撃的な表現」がまだ十分に育っていないのでは?ということです。
ヴァイオリンを学ぶ男の子たちには、ぜひ**情熱的で熱い“攻めの演奏”**を目指してほしいと思います。先生方にも、そうしたエネルギーをもっと引き出してあげてほしいなと感じました。
最近は、全体的に“繊細で優しい表現”が重視される傾向がありますが、男子の演奏にはもっと男特有の「大胆さ」「面白さ」「勢い」も必要です。女性の先生達も意識してあげてほしいかなと思います!
ぜひこれから、熱く、面白く、攻めの姿勢を持った演奏を目指して頑張ってください!
中学生の部
他会場のレベルも考慮し、今回はやや厳しめの採点をさせていただきました。そのうえで、中学生全体へのアドバイスとしてお伝えしたいのは、ステージ上での印象づくりについてです。
中学生になると、自分らしさを模索する時期でもありますが、コンクールの場では「音だけでなく見せ方」も音楽表現の一部になります。たとえば、演奏中の姿勢や表情、髪の動きなども、聴き手に与える印象を大きく左右します。ステージに立つ時は、自分の音楽をより伝えやすいスタイルを意識してみると良いでしょう。
今回の審査を通して感じたのは、演奏に合わせて自然に動きが伝わるようなヘアスタイル(たとえば軽く動きの出るまとめ方など)は、表現力や音のニュアンスをより豊かに見せてくれるということです。ショートヘアやロングヘアに関わらず、演奏と一体になった見せ方を工夫することで、音楽そのものがより生き生きとして感じられます。また、音程やテクニックだけでなく、お辞儀や調弦の所作など、ステージに立った瞬間からの印象もとても大切です。
どんな小さな動きも「音楽の一部」として見られるので、ぜひ次の本番ではそうした部分にも意識を向けてみてください!
総評
今回の審査を通して特に感じたのは、ヴィブラートの質が演奏全体を大きく左右するということです。
上手な子ほど、ヴィブラートが持続し、幅広く、音楽を“魅せる”力を持っています。そして、当然ながら音質も抜群です。改めて、ヴィブラートを鍛えることの重要性を強く感じました。
手首だけでかける浅いヴィブラートよりも、腕からしっかりとかけるヴィブラートが理想的です。
また、細かいヴィブラートばかりではなく、幅広く豊かなヴィブラート、さらに運指が変わっても止まらない持続的なヴィブラートが大切だと思います。
セヴシックやカール・フレッシュの練習に加えて、さまざまな基礎練習を通じて、しっかりとした土台を築いていってほしいです。
審査では、田中千香士先生門下で同門の中村千鶴先生とご一緒させていただき、音楽界のお話など貴重で有意義な時間を過ごすことができました。
ほかの先生方も本当に素晴らしく、温かい雰囲気の中で、とても楽しく充実した一日となりました(^^)

結果が悔しかった方へのYoutube動画をご紹介させていただきます!
