発表会後に練習する(させる)気になるかも?しれない方法

発表会後の3つのやる気タイプ!

今日は、発表会後の生徒さん達のやる気について考えてみました。

発表会が終わり、レッスンを再開すると、生徒さんの楽器を練習する「やる気」が3タイプに分かれることが分かってきました。

I.燃え尽き症候群タイプ

1つ目は、燃え尽き症候群のタイプです。つまり、発表会が終わり、一時的にやる気が嘘のように下がってしまうタイプです。

要は、ヴァイオリンを練習する目的を失います。発表会の為にしていた練習が無くなり、次の目標が見えなくなり、練習する気が起きなくなります。私も、今年のリサイタル後がそうでした。全てのやる気をリサイタル会場に置いてきてしまったかのようでした。ですが、1週間半で元に戻りましたが、正直その期間つらかったです。

また、この時期、ヘタすると楽器自体やめたくなってしまいます。対策として、休むことが1番大事かと思います。もしくは、新しい目標を明確する事が大事です。いくらこの時に練習しろ!と言っても逆効果だと思います。さらに言えば、この状態は、一種の鬱状態だと思います。自然治癒を待つか、何か演奏機会を作るか、目標を作るかが鍵となってきます。風邪をひきやすくもなりますので注意ですよ!

II.一時的モチベーション上昇タイプ


2つ目は、やる気が発表会後一時的にアップするタイプ。

このタイプの生徒が、1番多いかもしれません。発表会の良い成功体験&楽しかった体験により、無意識に発表会時の喜ばしい体験を思い出したくなりヴァイオリンに手を伸ばしたくなります。

例えるなら、楽しかった遠足や旅行で買ってきたお土産を食べる気分です。しかし、お土産(練習)は美味しくないので、長続きしません。(苦笑)そこで、やる気も元に戻ります。発表会の成功体験も忘れてしまう生徒もいます。時々発表会の動画や録音を聴いて振り返ってみると良いかもしれません。

III.モチベーションが上昇&持続タイプ

3つ目は、やる気のスイッチが発表会後に更に入るタイプです。

これは、結構大人の生徒さん達に多いです。演奏が満足の行くものではなく、悔しくて次回の発表会や演奏会に向けて走りだすタイプです。 「もっと、自由に弾きたかった!」等の理由で、舞台に立つ快感を知り、次回こそは!と頑張ります。

また、演奏が上手く行って、次の曲に行けることが待ち遠しくて、練習意欲が湧いてくる方達もいます。

ただ、仕事や家族を忘れて、練習し過ぎる恐れのある方達なので、先生的には嬉しいですが、ペースを考えないといけません。大目標を持つと、生活が安定するかもしれません。

新たな目標でモチベーションを取り戻す!

ここで、1つ目と2つ目の練習意欲気解決方法を考えてみます。

まず、ヴァイオリンの練習をしなさい!と叱ったり、自分に練習しなきゃ!と頭の中で怒鳴っても、それで「やらなきゃ!」と喜んで練習する生徒はあまりいません! むしろ「練習しなさい!」と言われると、練習する事が当たり前に思えて、褒めてもらえないと思ってしまいやる気が減退するのが人間です。

大事なことは、何故練習するのか、理由が明確にならない限り、人間練習なんかしないのだと思います。それに練習の為に、練習だけがしたい!なんて思う人、正直変わってます。生徒が練習する時、したい時は、必ず願望や目標がある時なのです!

例えば、お菓子をぶら下げれば、お菓子好きな子供は練習します。発表会で上手く弾きたい!と思えば練習します。コンクールに受かりたい!と思えば練習します。先生に褒められたい!怒られたくない!と強く思えば練習します。もちろん、上手くなりたい!と思えば、練習します。

二段階目の欲求!?○○したい!

そして、私が今日提案するのは、【二段階の「したい!!」】を考えることが、練習意欲向上の鍵になると私は思います。

練習したい!→何故なら、◯◯が欲しい!練習したい!→何故なら、◯◯になりたい!練習したい!→何故なら、◯◯の為!等の、欲なり目標なりが必要になってくると思います。

また、よく親御さん達は、少しでも練習しない子供の生徒達を「才能が無い」「やる気がない」と片付けてしまう方がいらっしゃいますが、待って欲しいです。

練習しない姿を怒りたくなるのは、その生徒が今まで(昔は)練習していたのに、それが変わってしまって、練習していない姿を見て心配するからだと私は思います。期待していたのに、裏切られるとやはり腹が立ちますよね。(最初から練習しない子でしたら、環境を疑うのも良い手かもしれません。)

また、必ず一人一人練習しないことには、【練習したくない理由】があると思います。

共通する理由は、「面白くなくなった」という事です。「曲が難し過ぎて、どう練習して良いか分からない」「褒められなくなった」「その曲が飽きた」「先生または、レッスンがあんまり好きじゃなくなった」「怒られたばかりの事はしたくない」「コンクールやオーディションなどでやる気が失せた」「人生に疲れた」等などが主な理由だと思います。

もし、それを親御さんが生徒本人に問い詰めても、結果「辞める」という最悪の結果を招く可能性が高くなるだけだと思います。

もちろん、自然に上記の負の連鎖を上手く修復出来れば良いのですが、なかなか難しい。では、どうすれば良いのか。

やはり!上記の二段階の「したい!!」という目標や欲を作ることが必要じゃないかなと思います。そして、先生に相談する事が大事だと思います。

練習ばかりだと、ただの楽器練習マニアに!?

そして、もし!その生徒が音楽の道に行きたい。行かせたい。と考えられるのでしたら、練習ばかりしていて、他に何も興味が無い生徒ほど危険な生徒はいない。という事実も知ってもらいたいです。


私の師匠の千香士先生も同意見で、「練習ばかりの人は気持ち悪いよな。それより色々な事に興味を持つ事が大事」とよく仰ってました。今になって、この言葉は本当に理解できるなぁと思っています。もし、他の事がしたくて、興味があって練習時間が少し減るのでしたら、何かしら意味があると思ってみて良いと思います

もちろん、先生としては、毎回練習してレッスンに挑んでくれるのは有難いです。ですが、ひとには「人間、調子の波」はあって当然だと思います。むしろ、波が無い演奏家なんて、面白くないと思います。

練習できないことを悩むのではなく、色々と目標を作って、できないことを出来るようにする事を楽しめる事が、人生の質向上の鍵となるのではないかなと思います。

がんばりましょう!(^^ゞそれではみなさんが明日もしあわせでありますように!(^^ゞ

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