4年ぶりのリサイタル!
今から2年前、2020年5月に予定していたリサイタルはコロナで中止となり、なんと今回約4年振りに名門ホールの浜離宮朝日ホールにて2022年7月3日(日)にヴァイオリンリサイタルを開催致しました!
まず初めに、凄腕のピアニストの新納洋介さん、12人の室内オーケストラの皆々様、伊東佑樹さん、 安藤梨乃さん、 手塚貴子さん、 毛利巨塵さん、渋谷朋花さん、 入江晴美さん、松尾美弦さん、大木翔太さん、李 玲花さん、佐藤有さん、梅澤幸子さん、加賀竜太郎さん(順不同)
そして調律師の神辺さん、撮影をしてくださりました秋山さま、山西さま、裏方のお仕事を引き受けてくださりました、柴宮さま、高野さま、受付担当をしてくださりました鈴木さまをはじめとする皆様、演奏会後の反省会セッティングくださりました千葉さま、浜離宮のレセプショニストやスタッフの皆々様、フライヤーデザインを担当下さりました松崎さま、そして暑い中、御来場くださりました皆々様に、本当に感謝申し上げます!
ここからは、当日のお話というよりは、時系列で裏側のお話をさせていただきます!
会場入りとリハーサル!
会場入りは、朝8時45分ごろ。ホールに会場入りした瞬間に感じたことがありました。
共演者達もサポートしてくださる人も、私も含めて演奏会関係者の全員が、病気も事故もなく元気にホールに入り舞台に立てることに感謝しました。というか、もう安心しました。実は1番のストレスは、元気に笑顔でホールに入れるかどうかということでした。不安でした。
演奏の出来は、確かにわたし達音楽家にとっては大事なことではありますが、最も大事なことは、演奏会当日まで練習時も含めて健康でいられることです。
別に音楽家に限ったことではないのですが、たった1日の演奏会の為に時間をかけて練習し準備してくるわけです。全員が迷惑をかけてはいけない!と自分の身体を気遣っています。
更に、楽器の管理もかなり気を使います。弦が切れたり、割れたりもします。私も最後1ヶ月は、かなり神経を使いました。
なので、あの人数が舞台に揃って立ち、演奏してニコニコでいられることは毎回凄いことだなと思います。
皆さん健康管理もプロェッショナルでした。感謝です!
さて、リハーサル!
いつもお世話になっております調律師・神辺氏による調律を終え、リハーサルを10時半ごろから開始しました。
今回のドレスリハーサルは、まず新納さんとのリハーサルから開始し、その後プロオケなどで活躍されている若手の室内オーケストラの皆さんとリハーサルを行いました。
浜離宮朝日ホールと言えば、世界で10本の指に入る室内楽用の名門ホールです。
リハーサルをはじめ私のヴァイオリンの音が、見事に響き渡ることが圧巻でした。4年ぶりの浜離宮朝日ホールでの演奏でしたが、改めてこのホールの凄さに気付き、浜離宮朝日ホールを選択したことの間違いなかったと確信しました。流石、格調高い浜離宮朝日ホールです!
開場
プロでも緊張するの?っというお話をよく耳にしますが、いやいやいやいや、プロになってからの方が緊張します!緊張しないプロはダメだ。くらいに思って良いと思います。
しかし、今回は、弦楽合奏版の演奏をすることで、いつもより一緒に共演してくれる仲間が大幅に増え、大幅に緊張はやわらいだかなと思います。もしかしたら、石オケの時のような、リーダーでいないといけない!という責任感というか使命感というか、そういう気持ちになれてアクティブになれたかなと思います(^ ^)
ブルッフのヴァイオリン協奏曲
自分で編曲した弦楽合奏版言えども、ブルッフのヴァイオリン協奏曲をオーケストラと共演するのは、18年振りでとても楽しかったです。
18年前のブルッフ共演は留学時代アメリカで(今年11月に再共演する)Beaverton Symhpony Orchestraと共演しました。その時は、指揮者もいらっしゃいましたし、まだ私も20代でしたので、終演後「もっと弾きたい!1曲ブルッフだけでは弾き足りない!」なんて軽々しく思っておりました。その時の記憶が私の片隅に残っており、ブルッフの協奏曲だけでは、自分はお腹いっぱいにはならない!と思い、2曲くらい協奏曲弾いても大丈夫だろうと考えていたのですが、大きな大きな勘違いでした。笑&汗
2楽章を終えた時点で、かなりのスタミナを使った感がありまして、「何故だ!?」と考えると、やはり本番の緊張や、弾き振りをして指揮もしていることが原因かなと思います。あと燕尾服で演奏するのも重くて、中々大変なのですよ。汗
ですが、力を振り絞って大きな事故なく、最後まで演奏して、良い演奏会のスタートダッシュが出来たこと良かったなと思います(^ ^)この曲を最初に持ってきたのは正解だったなと思います。
MCとサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番
ブルッフを演奏後、MCの時間にして、少し演奏会の説明と協奏曲の説明をさせていただきました。
演奏会前に、このMCをプログラムのどこの順番に持ってくるのかいつも悩みます。
中には、「MCなんかなくても良いじゃないか」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、わたしの師匠・故田中千香士先生から「プロになったら発表会みたいな演奏会はするなよ」というアドヴァイスを受けて、喋りは下手なりに?入れさせてもらっています。
日本に帰ってきた駆け出しの頃は、カンペがないと頭真っ白、いや、正直に言うと、カンペがあっても頭真っ白になってしまう状態でした。こんなに普段はよく喋るのに、人前だと何故話せないんだ!と自分でも思っていましたが、最近はネットラジオ番組を数年やっているおかげか、少しはマシになってきたかなと思いますm(_ _)m実はMCが一番緊張します。汗
サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲は、実は2、3楽章を練習・演奏した経験はなく、人生ではじめて全楽章を人前で演奏致しました。なので、オーケストラと演奏することも勿論はじめてでした。そう聴こえなければ良いなと思い準備してきました(^ ^)
出来としては、ブルッフでかなりスタミナを消耗してしまった割には、ちゃんとよく最後までバテずによく弾けたなと自分で思いました。笑
しかし、我ながら褒めたいのは、2つの協奏曲を通して約1時間ありますが、その間、暗譜が飛ばなかったことや、大きな事故を起こさなかったこと。これは、本当に嬉しい。後ろの室内オーケストラの皆さんのおかげです。本当に心強くありがたかったです。
サン=サーンスの協奏曲は11月にアメリカでまた再演する予定なので、再度挑戦できること楽しみにしております。
フランクとアンコール
さて、プログラム後半は、芸大で教鞭を執られている、ピアニスト新納洋介氏との共演。
新納さんとは、今回4度目の共演となります。曲目は、新納さんとCDレコーディングしている経験があるフランクのヴァイオリンソナタです。名曲なことからかお客様達から物凄く反応も良く、少し気持ちも楽に演奏することが出来ました。きっと、何度も演奏している曲なので、少し余裕ができたのかなと思います。
ビックリされる方が多いかと思いますが、新納さんとの練習は、実はほぼ譜面通りに単に通すだけ。ドレスリハーサルでもです。なので、リハーサルを見学されていた方は本番と全然違う演奏で驚かれたと思います。話し合いは、「本番では遊びまくろうね」という感じです。
本当に、良い意味で二人ともテンポやリズムを自由に解放して、アドリブ的な演奏をします。
所謂、アンサンブルの醍醐味である、音楽の中での「やりとり」を行うことが出来るのは、新納先生ならだなと思います。お互いが相当信頼できていないと出来ないアンサンブルテクニックなので、玄人のお客さまにも楽しんでもらえたのではないかなと思います。
恒例のSNSタイム
ここ2、3年、わたしの演奏会ではSNSタイムを行なっております。普通コンサート場では許されない、スマホをオンにして、写真をカシャカシャ撮ってもらう時間を必ず設けさせていただいております。SNSやブログにアップしてくださりました方々
来年のリサイタルお知らせ
来年、2023年9月23日(土休・秋分の日)に、第12回西谷国登リサイタルをまた浜離宮朝日ホールで再開催します!メンデルスゾーン作曲のヴァイオリン協奏曲(弦楽合奏版・初演)や、新納さんとのラヴェルのヴァイオリン・ソナタ、アメリカからゲスト招待予定ルドルフハケン氏との豪快スレンナタリア、そしてなんと9月23日は、新納洋介氏の誕生日ということもあり、何かしらの「プレゼント」を企画しております!是非予定に入れておいてもらえれば幸いです!
本当に、今回ご来場いただきましてありがとうございます!皆々様に感謝申し上げます!