SEO対策の為、今月はじめからウェブサイトを一新している一環で、私の教室、Kunito Int’l String School (クニトInt’lストリングスクール 略称:KISS)のウェブサイトも新装しております!
教室ウェブサイトの中でも「生徒さんの声」は、約7年間ほど更新していませんでしたので、これは良くないと、今回数年在籍しているベテランの生徒さん達に、何人かにお声を掛けさせていただきまして更新させていただきました!
掲載させていただきました全ての「生徒さんの声」推薦文は、本当に素晴らしく、皆さんお優しいお言葉を並べてくださり、本当に感謝申し上げます!KISSに通われるお母様たちの文才はとてつもなく凄いです。
色々とレッスンであったことも思い出して、最近のことでも懐かしくも感じます。是非、教室に興味がある方は「生徒さんの声」を参考にしてもらえればと思います!
さて、そんな中!ものすごい気合を入れて、論文並に推薦文を書いてくださりましたお母様がいます。
はい、先日、私が出演させていただいた、オンラインおうち学校の主宰アルバ・エデュ代表の竹内明日香さんです。正直、自分でも笑ってしまいましたが、皆様に読んで頂きたい作品!?です!是非面白いので、一読いただきたく、ここに掲載させていただきます(^^)ありがとうございました!
ーー以下、竹内さん推薦文ーー
「グフフフフ」
「ギャハハハハッ」
「国登(くにと)先生」、みなが先生のことを下のお名前でお呼びするここの教室では、レッスン中、親子ともにお腹がよじれるほど笑います。
しかも何回も。
もう捧腹絶倒なんです、レッスンが。
それでも子どもたちはビシバシと全国入賞を果たし、高校生は最高峰の音大に受かり、先生は数えきれないくらい「優秀指導者賞」を受賞されています。
いったいどんなレッスンが行われたらそうなるのか?
ここではその秘密に迫ります。
こんな方に読んでいただきたい
これからご自身やお子様が楽器を始めてみようかと考えている方、すでに楽器を習わせているけれど行き詰まっている方はもちろんのこと、
同業の楽器講師や、その他教育関係者全般、そして音楽についてや子どもの導き方についての理論やコメントを求めておられる方、子どもへの声掛けに悩んでいる方などにぜひ読んでいただきたいです。
そして、先生のお教室をぜひ訪問や取材して、その喜びを一緒に感じてほしい、そんな願いも込めます。それぞれの立場の方に参考になるよう、保護者としてそしてオケの一奏者として、5年間つぶさに先生を観察した結果と、これまでの音楽経験の中で多くの楽器の先生にお世話になった過去を基に、なるべく客観的に書いてみます。
レッスンの特徴を敢えて3点にまとめると以下の通りでしょうか。
① 抱腹絶倒のレッスンの深いところにあるもの
楽器のお稽古と言えば、先生に失礼がないように、ちょっと緊張したムードで進むところも多いですよね。楽器に限らず師弟関係は基本、そういうものですからね。
でも冒頭にもその様子を書いた通り、このお教室はまったく違うんです。
これだけ楽しいレッスンだから、先生のことがみんな大好きで大好きで仕方がない。ある程度までの年齢の子たちは、いや、もしかしたら中学生でも、先生のことを仲良しか、よじ登れるジャングルジムかくらいに思っている節があります。「ヴァイオリンは好きじゃないけれど、先生が好きだから続ける」と公言して、コンクールに入賞している子すらいます。
そして発表会やコンクールの控室でも、先生の話で持ちっきり。おかげで緊張するどころか、本番ぎりぎりまでレッスン同様、子どもたちはケラケラ笑っています。
先生は複数のオーケストラを指揮されていますが、そのオケの練習風景もまったく同様。何フレーズかに1回は先生の指導の後に爆笑が起き、それでもみんなの音が不思議に調和していくんです。
いったいなぜなのか・・・
これは国登先生のレッスンもオケの練習も「音楽の根源的な喜び」に近いからではないか、と私は推察します。音楽は人類の歴史とともにありました。ヒトの細胞レベルまでが音楽を奏でている、という研究結果が出たのも記憶に新しい方も多いのではないかと思います。そんな喜びは、厳しいだけの師弟関係からは生まれません。温かい人間関係があり、そこに美しい音色と笑い声が響き、その調和の中で心が洗われていく。実はそんな深いところにこのレッスンの秘密があるのではないかと思います。これからも、このお教室からどんどん音楽の本質的な喜びを語れる子が育ち、それを広めていくのだと思うと、日本のクラシック音楽の未来は明るいと感じてしまいます。
② 悪いところを指摘しないすごさ
二つ目の特徴は、「ここができていない」というご指摘をされないことです。最近の育児では「褒めて育てる」ということが専らブームですが、これが楽器の練習となると訳は違います。一般的なレッスンは、楽器の持ち方を教え、弓の持ち方がおかしければ指摘し、音程の狂いを指摘し、と進むのが当たり前です。さらに先生の中には「これが君の弾き方ね」と生徒の不出来の真似をされる方も多いでしょう。ここで笑いは起きますが、これは①で書いた笑いとはまったく異質のものです。生徒も保護者も表面的には笑いますが、子どもにだってプライドはあり、保護者も大変な思いをして1週間練習に付き合った結果を揶揄されるのは、内心つらいものです。
ところが国登レッスンは違います。まず弾かせてみる(それも必ずピアノやヴァイオリンの伴奏で盛り上げてくださる)。その後必ず、そう、必ず! どこかを褒めていただけます。さんざん褒めちぎられた後で、「ではここはどう弾いてみようかな」とうまく弾けなかったところについての処方箋を描かれます。その見事さについては③で書きますが、これが決して、弾き方が劣っているとか、音程が悪いとかいう「できていないポイント」として指摘されるわけではないのです。あくまで一般論として難しい部分を「一緒に考えてみよう」、という先生と生徒の「探究の時間」のように見えます。
なかなか音程が改善されないお弟子さんや、雑音が減らないお弟子さんも中にはいらっしゃいます。それでも先生は不思議なほどじっくり取り組まれます。保護者にも「家であまり音程を厳しく指摘しないでください」、というお達しが出るほど。最初は不思議で仕方がなかったのですが、耳ができてくるにしたがって、子どもたちは驚くほど勝手に音程を直していくんですね。そして細かい音程を指摘されないから、音楽が嫌いにもならない・・・
いやはや恐れ入ります。
短期で上達させるには、不出来な部分をピンポイントで指摘するのが一見理にかなっているようにも思います。ただ、これは山登りでいうと、高い山を指して「直線コースで登っていけ」というのと似ているわけです。のんびり楽しいアプローチによって、むしろ疲れずに楽しく登ることができ、気付いたら頂上にいるというスタイルが、国登レッスンのマル秘テクなのです。
③ 多彩な指導法を支える言語能力
元プロテニスプレーヤーで現在は解説者指導者の坂井利彰さんによれば、「昭和時代は、試合に負けたら千本素振り!という時代だったが、今では指導者は選手が試合に負けた後は、原因を言葉にして語らせて要因を一緒に探っていく」と話されていました。また、最近Jリーグに昇格したサッカーチーム、FC今治の矢野将文社長によれば、「チームのパスの精度は、それをいかに言語化できるかによる」と話されていました。国登先生のレッスンを拝見していると、これら「言語化」を推進するスポーツの現代的な指導法との共通点を如実に感じます。
石神井公園の一室で、言わば最新の指導法が行われているのです。
たとえば、子どもたちに一度弾かせた後、うまく弾けなかったところに戻り、「ここ大変だよねー、どうしたら良いかなぁ?」と本人に問いかけます。そして、子どもながらにも、「もう少し上げ弓をはっきり弾いたらよかった?」「頭の音にビブラート付けるとか?」などと半信半疑ながら先生に答えます。すると先生は満面の笑みで
「ほらー!わかってるんじゃなーい!忘れないうちに書いといて!書いといて!」と促されたり、
「うーん、そうだなぁ、さらに付け足すと?」と微修正されたりします。
ここで子どもたちでもわかる「処方箋」を言語化される技は実にお見事で、恐らく先生はお勉強の中でも「国語」が得意でいらしたのではないかと思います。今度お会いしたら確認してみたいと思います。
人間、言語化できたものは、脳が認知し、手に指令を下すので、練習なしでもピタッとそのポイントが改善されたりします。
さらに処方箋は、先生がいきなり床に寝そべっていたり、両足でジャンプされていたり、生徒と行進が始まったり、まっさらな紙が渡されて楽譜をなぞったり、もうそれはそれは手品師のようです。そして生徒は面白いやら、気付いたらうまく弾けてしまうやらで爆笑の渦になります。この辺りは「企業秘密」でしょうから、ご興味をもってくださる方がいらしたら個別に取材されてみてくださいね。
おわりに
国登先生のお教室では、コンクールに出場し入賞するお弟子さんがたくさんいらっしゃいます。ただ、コンクールでの入賞を目標とすることは先生からは勧められません。コンクールはあくまで場数を踏んで上手になるための手段であって、入賞する子もしない子もコンクールに出る子も出ない子もそれぞれ自由。子どもたち同士もそのあたりはまったく気にせず、兄弟姉妹のようにワチャワチャと戯れています。
それは「音楽が一生好きでいてほしい」「音楽と仲間とともにある人生を歩んでほしい」と先生が願っておられるからだと思われます。先生のご家族もまさにそのように過ごされていらっしゃいます。
コロナがひどかった時期、ひと月以上レッスンがなかった時のことを思い出すと、まるで毎日が「クリープのないコーヒーみたい」でした(ちょっと古い?)。先生のレッスンがないことが母子共にものすごくつらかったです。それがなぜか? と考えた時に、保護者をも必ず褒めてくださるところにあるのだと気付きました。大人になるとなかなか褒めてもらえないものですよね。ところが国登先生は、子どもがうまく弾けると親御さんとハイタッチしたり、「お母さん一週間大変でしたね!これは素晴らしい!」などと一緒にその成長を喜んでくださるんです。そんな場が月に数回あることはとても幸せなことです。レッスンが「また家事や育児を頑張ろうというメリハリになっている」、と話される保護者の方が多いのはまさにここにあるのだろうと思います。
さてさて、できるだけ先生の面白さとすごさを伝えられたらと考えていたら、長い文章になってしまいました。少しは伝わりましたでしょうか。
国登先生はものすごく多忙な毎日を送っておられるので、子どもたちから大人まで先生に望むのは「元気で長生きしてください」です。
あまりご無理をされない範囲で、という前置きと共に、先生の益々のご活躍をお祈りして拙稿を締めたいと思います。
お読みくださりありがとうございました。