第32回日本クラシック音楽コンクール(クラコン)東京予選@かつしかシンフォニーヒルズ(応援編) | (特別論文)「審査講評を信じるべきか否か」

本日2022年8月24日(水)、第32回日本クラシック音楽コンクール|通称・クラコンの東京予選がかつしかシンフォニーヒルズで開催され、5人の生徒が参加したので応援&見学に行って参りました!

これまでにもクラコンの予選があちこの会場にて行われております。わたしの教室(KISS)からは今年20名の生徒がクラコンに参加予定で、KISS生徒20名が合格し予選突破しました!!おめでとうございます 祝

これから本選を受ける覚悟がある生徒さんたちには、本選に向けて頑張ってもらえれば!と思いますし、予選参加のみの生徒さんには、レパートリーを増やしたり、発表会に向けて更に磨きをかけたりしてもらえれば!と思います!

日本クラシック音楽コンクールについて

最近、日本で様々なコンクールが乱立しておりますが、日本クラシック音楽コンクール(※以下「クラコン」)は、弦楽器の世界では学生音楽コンクールと肩を並べるコンクールで、日本の自由曲で参加出来るコンクールでは最難関レヴェルのコンクールだと思います。第1位を獲るという意味では、審査員5人中3人が満点を付けなくてはならないという日本で1番難しいコンクールだと思います。歴史的なコンクールになってきました。

クラコンは、私が日本に戻ってからはじめて審査をしたコンクールですし、一番長くお付き合いしている思い出深いコンクールです。わたし(審査)的にも教室的にも、10年以上参加し続けていて酸いも甘いも知るコンクールです。本当にこれまでに色々とありまして学ばせていただきました。今のわたしと生徒、教室があるのはこのコンクールのおかげであり影響がとても強いコンクールだなと思います。

思い返すと、結果が良い時もありましたし、良い結果の直後に叩きのめされたことも何度もありました。苦笑 鼻が高くなったり、鼻をへし折られたり、散々です!(^^)それは、もちろん今もです(^^)でも振り返ると、わたし(先生)にとっても、生徒にとっても、どちらも約立つ素晴らしい経験であり思い出なんですよね。(その時はそうは全く思いませんけどね。笑)

クラコンの点数の付け方について

クラコンには、予選、本選、全国大会と3段階にレヴェルがあり、予選は70点、本選は80点で合格(通過&優秀賞)になります。簡単に目安として、予選は、曲として成り立っているかどうか。本選は、音程やリズムが正確で、その曲を理解し弾き込んで身体に馴染んで魅力あるものかどうか。全国大会に相応しい奏者かどうか。だとわたしの経験上考えております。

そして、全国大会は90点満点(1位)、89点(2位)、88点(3位)、、、という様な感じで点数が付けられていきます。また、審査員は、予選が3人、本選4人、全国大会5人と増えていきます。どの大会も、審査員の最高点と最低点がカットされて、中の平均点で決められます。(※上下カットと言います)音楽に点数を付けることは本当に至難の業ですから、どこのコンクールでも点数の付け方はもちろん審査員の好き嫌いの判断になることが多いです。しかし、クラコンは上下カットされるので、ある程度落ち着いた点数にはなるのかなぁとは思いますが。ご参考まで。

本日の応援で使った技「あっちむいてホイ」

今日演奏した5人に関しては、レッスンや音楽祭に参加したその成果を発揮してくれたんじゃないかなと思います。演奏の出来が特に素晴らしかったです。

わたしが行かなくても良い演奏をしてくれたとは思いますが、少しは役立ちたいと思い、本選に向けて、上手い子や難しい曲を弾く子が前の順番にいるときの「心構え」や、舞台裏の「準備方法」を指導しました。

その中でひとつわたしが発明した舞台裏で準備する技をここで教えちゃいます(^^)多分、私の生徒しか通用しない方法かも!?しれませんが。笑 その名も「舞台裏で左手であっちむいてホイ作戦」です(^^)/

この作戦には、重要な理由がいくつかあります!

「じゃんけん」のグーチョキパーを繰り返すことにより、血行血流が良くなり緊張により冷たくなりやすい手が温かくなります。やってみてください。そして、左手でじゃんけんを行うことにより、楽器を持つ手がアクティブ状態になります。

「あっちむいてホイ」は、頭が冴える上に、首を動かすので、軽い準備運動にもなりますし、盛り上がって何度もやろうという気になります。

そして、大きな理由として、舞台裏の余計な緊張感の緩和と前の子の演奏の影響を失くすなどの作用があります。

また、じゃんけんとあっちむいてホイの時にリズムを「ゆっくり」して行うことがコツです。子供は、連続であっちむいてホイをしていると、どんどん速くなります。冴えた状態は良いのですが、興奮した状態だと、演奏が速くなり過ぎて走ってしまう可能性が大きくなります。

ただ、わたしの教室が、「真面目に厳しくヴァイオリン練習して弾く」スタイルではなく、基本「楽しく上手くて面白ければ良い!」というスタイルだから通用する作戦かもしれませんので、もし真面目スタイルの奏者であればやめておいたほうが無難かもしれません。苦笑

講評を信じるべきか否か(賛否分かれるシリーズスピンオフ編)

ここからのお話は、今日の講評結果のことを言っているわけではありませんので、理解して読んでいただきたいです!コンクール後にもらえる、講評用紙について、わたしなりの意見を述べてみたいと思います(^^)/

クラコンの講評には、良い点と悪い点が記されていますが、書き方は審査員により様々です。

どこのコンクールもそうですが、審査の講評は参考程度にしておいて、惑わされるべきものではありません。講評通りに直したところで1位になるわけでは無いです。また、講評には点数の理由を書いているわけではないので、点数と講評は別に考えなくてはいけません。

当たり前の話ですが、どの先生も「企業秘密の情報」を講評に書くわけはありません!素晴らしい熱心な先生たちでも「一般論を上手く自分流に載せて書く」だけです。次から次へとやってくる10分以内の生徒たちの演奏で、その生徒のバックグラウンドが想像や予想ができても、先生のバックグラウンドまで、すべて理解出来て書けるわけではありません。それを理解して講評は読むべきです。

それなのに、審査員の講評の意見が、自分の先生と話や弾き方が違ったりして動揺すると、習っている先生との間で摩擦が起こり、進むべき方向がおかしくなり、結果、成長が遅れ遠回りになります。なので講評は注意や警戒必須なのです!(^^)

わたしの経験の話を2つします。

わたしがまだ指導経験が浅く自信もなかった頃に、生徒がもらってきたコンクールの講評を、わたし自身が鵜呑みにしてしまい、生徒にその講評のとおりに数年も指導してしまったことがありました。

その講評に書かれた弾き方は、私自身の先生たちの教えとは異なる方法でした。わたしは一瞬疑ったものの、まだ私も若く年上の生徒の親御さんがとても動揺しており「偉い人(有名な人)が書いた講評だから」と言われ、わたしも「偉い人が言うなら・・」と、その講評に従ってしまったのです。

正直に今言いますが、その後成功したとはお世辞にも言えませんでした。むしろ大失敗。

わたしは、この経験を猛反省しまして、それからは講評を破るように読み捨てて、自分が教わってきた指導、自分が信じる自分の教育法を、突き進めるようにしたところ、教室全体として、しっかりと結果を得られるようになりました(^^)

もう一つ。あるコンクールにて、同じ課題曲で2人の生徒が演奏したところ、同じ審査員たちに音楽表現の「歌う」という項目で「称賛」と「批判」の講評を貰ったことがありました。どちらも指導の仕方や歌い方の指導は同じ様にしていました。ですが、批判を浴びた生徒には何人もの審査員から「歌い過ぎている、おかしい」というような書き方、もう一方では「歌い方が素晴らしい」という書かれていました。きっと批判を浴びた生徒の方は、わたしの教え方がおかしい。と考えたに違いありません。もちろん一方で称賛された生徒のことを、批判された生徒に気の毒なので言いませんでしたけどね・・苦笑。

講評は、どんなに有名な方で信頼がおける先生が書いたとしても「万人の考え方」や、一般的な「弾き方を知る」という上で参考にしても、自身の先生の弾き方や教え方と違うなら、スルーするべきです。断言します。

コンクールの講評を自分の先生を上回る過大評価し過ぎると、所謂コンクール病になり悪い結果やコストも時間も勿体ないことになるかなと思います。これは、楽器を続ける上でも、プロになるためにも大事かなと思います。信じるべきは、自分と師匠です!本当に(^^)/

それでは、みなさんが、素晴らしいヴァイオリンライフを送れますように!(^^)/