第42回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会(審査記録)


【速報new!Kunito Int’l String School(KISS)第42回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール2022結果!

第42回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール入賞おめでとうございます!祝 
第2位入賞1名、第3位入賞1名、第4位入賞2名、第5位入賞1名、審査員賞入賞4名、奨励賞入賞1名 合計10名入賞!
KISS生徒、氏家潤君(中2)、梶間 凜桜さん(中1)、安藤智君(小4)、野本薫さん(小4)、竹内茉莉香さん(小2)、大場晴生君(小1)、篠優理花ちゃん(年長)金藤健史君(小3)他 ※順不同 


本日、全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会、清瀬けやきホールにて、小学校6年生ヴァイオリンの部の審査員を務めて参りました。最少記録の9人の審査でしたが、楽しませていただきました(^ ^)

小学校6年生3月のコンクールと言えば、中学生にあと1.2週間で進学する子達の演奏となります。言いかえれば、小学生最後のコンクールとなる(他のコンクールとかなければ)演奏機会でした。皆、情熱的に一生懸命演奏されていて素晴らしかったです。

そういえば最近、生徒のお母様から、小学生から中学生になると、やはりレベルも一気に上がるのでしょうか?心配です。という質問がありました。今回まさに、その小学生から中学生になる狭間の演奏を聴かせて貰いました。

わたし個人的な意見として、小6と中1は、そこまで変わらない印象です。ですが、中1と中2、3はかなり違うかなと思います。所謂、思春期の中2と、思春期を抜けた中3は、人生経験もあり、そりゃ演奏も小学生や小学生を卒業したての子達と比べれば演奏は違います。身長も差が出る時ですからね。また、高校生になれば音楽学校に進学する子達も多くなるので、レヴェルや雰囲気は変わってくるのかなと思います。

コンクールの調弦について

今日の審査で持った感想は二つ!「舞台上の調弦」と「ヴァイオリンのサイズ」についてです。

まず、調弦ですが、舞台でピアニストに「Aの音・ラ」を鳴らしてもらい、調弦を「しようとしている生徒」が結構いたのですが、調弦が果たしてちゃんと出来ているのか疑問な生徒がほとんどでした。

調弦をちゃんとするなら、弦を1回緩めて行うのが通常ですし、アジャスターでやるにしても、音を変えずに「ピアノと合わせているフリ」をしている様な生徒が多かった気がします。

その理由はもちろん知っています。本番は緊張していますし、調弦を本気でしようと弦を緩めたらペグが緩み過ぎて戻ってこれなくなり、調弦に長時間かかってしまい焦ってしまうので、誤魔化しでちゃんと調弦しなかったのだと思います。

審査側から、調弦をしているのに合わせないで演奏をはじめると、音程感覚があるのかな?と疑問符が付きます。それなら、調弦をしないほうが全然印象は良いと私は思います。調弦で弾く前から偏見を審査員に持たれることは損だと思いますよ。

よく、調弦をしている参加者は格好良く見えると言う生徒さんがいます。言っていることはわかりますが、調弦が得意というか、プロフェッショナルな審査員達からすればその意見は逆です。調弦などは舞台袖で前の参加者のピアノの音を聴いて行い、舞台に出てイキナリバンッと音を出すほうが圧倒的にプロフェッショナルで格好良いです。ましてや、舞台での「調弦をしているフリ」は、かなりの悪印象になります。もしフリをするくらいなら舞台上での調弦はやめることをおオススメします。昔、東京クヮルテットが調弦を行わずにイキナリあのすごい音を聴いた時は涙が出そうになったことを思い出します。

楽器の大きさについて

コンクールでは、音が大きいほうが説得力がありますし、審査の結果も良くなりやすいことは確かに事実ではあります。ですが、今回審査していて感じたことは、分数楽器でも、ちゃんと音を鳴らして弾いていれば、分数楽器の方が印象が良くなり点数も高くなることもある。ということです。

私の教室でも急いで、ヴァイオリンのサイズを上げる生徒さんたちが多いですし、私も結構大きな楽器をおススメしてきました。

理由は、大きな音の方が有利という事以外に、早めに大きな楽器に慣れちゃった方が後々楽だからです。

サイズアップは、実はヴァイオリンの生徒にとって相当過酷なことが多いです。音程の感覚がガラッと変わりますし、弓も長くなるので、慣れるのに相当な努力が必要で、私も泣いた記憶があります。音質も変わりますので、サイズが合ってなければ尚更コントロールが圧倒的に難しくなります。

今回のコンクールでは、フルサイズのヴァイオリンが多かったですし、まだフルサイズに慣れてないな。と思う様な生徒さんが多かったのですが、一人、思ったより小さい分数サイズの楽器で参加した生徒がいました。

その生徒さんは、小さな楽器なのに、とっても音が出ていてテクニックも中々でその音質にびっくりしました。

他の審査員の先生との会話で、「フルサイズのヴァイオリンの方が、最初は良い音がするので有利だが、分数楽器でもしっかり音が出ていれば、フルサイズ以上の感動があるしアラも見えにくい、意外と大きいヴァイオリンだから有利ということは無いのかもね」と話していました。

無理に大きくフルサイズを使用するより、フィットするなら分数楽器でも十分評価されるんだなあと、分数ヴァイオリンを再評価いたしました(^ ^)

小学校6年の部、面白かったですねぇ。スタッフの皆様、審査員の皆様をはじめお疲れ様でした!

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Kunito Int'l String School!

クニトInt'lストリングスクール ヴァイオリン教室/バイオリン教室 3度の飯より教えることが大好きな講師が、アメリカ大学で行われている国際感覚豊かなレッスンを行ってます!

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