プロヴァイオリニストの譜読みの仕方

新しく(新曲を)譜読みをする時、プロヴァイオリニストはどう譜読みをはじめるか。もちろん一人一人やり方は違うと思いますが、1人のプロヴァイオリニストとして、皆さんにお知らせしたいと思います(^^)

「譜読み」とは、初見とは違いまして、はじめてその曲の譜面を読み、ある程度最初から最後までその曲を演奏できるようにする事です。

正直、私は譜読みが大好きです。譜読みは、個性を感性と理論の両方で作る作業なので、音程直しや反復練習よりは楽しい作業だと思います。

その曲をどう弾きたいか考え、その後その音楽に沿ったフィンガリングやボウイングをつけて行くわけです。

譜読みはその曲の方針を決めて、どう練習して行くか考える重要な最初の一歩なのです!要はプランニングですね!

では、私の譜読みの仕方をご紹介。

1.まず!音源を聴きます。

まず、その曲を知らなくてはなりません。譜面を読みながら、好きな演奏家や師匠の音源を聴きます。ですが、BGM的に聴いてはなりません!私の場合、集中してイキナリ暗譜してやるくらいの気持ちで聴きます。そして、自分ならどう弾くか考えながら、若干批評しながら聴きます。作曲家への評価もします。

2.初見試奏を行います。

次に(聴くのと弾くのとでは大いに感覚が違いますので)兎に角、詳細や難しい箇所は誤魔化してでも弾きます。もし音源(特に伴奏)と弾けるなら、より曲の感じが理解できるので、一緒に音源と演奏出来ればベターです。この時点で、曲の良さを出来るだけ見つけ、徹底的に曲のファンになる事が重要です。好きな曲、興味のある曲にならない限りは、その曲の事を考えられませんよね。その曲を演奏して他の人に良さを紹介出来るくらい好きにならないといけません!(だから、音楽家に気が多い人が多いのかもしれませんね!笑)

3.その曲について調べ、更に譜面を分析します。

自分流にその曲を調理する前に、その曲の背景や作曲家について学ばないと解釈が適当になってしまいます。なので、ネットや本を駆使して、最低限その作曲家が何歳の時に書いて、そのあたりどんな事があったか、前後の作曲した曲はどういう曲なのかを調べます。その後、譜面を見て大まかに理論分析します。ソナタ形式ならば、第1主題、第2主題、展開部、再現部、コーダという感じで分けて、曲の感じを掴みます。一応必要と感じれば、何調で〜と和音進行どうのこうの〜という事も書き込みます。出来れば、好きな箇所、訴えかけたい箇所も何箇所か見つけると良いでしょう。

4.フレーズ毎に弾いて、フィンガリングとボウイングを付けていきます。

さて、ヴァイオリンテクニックの基本であり命であるフィンガリング(運指)とボウイング(弓順)を決めます。楽譜に書いてあるものは、参考にしつつ(今は80%無視しますが)、自分の経験に基づいてどんどん細かく書いていきます。この作業を怠ったり、無視すると音程が悪くなります。一箇所に付き、最低3つ以上のフィンガリングを考えどれが良いか検討します。良いフィンガリングは、音程の外さないフィンガリングです。第1ポジションで音程外さないならそれで良いんです。ただ、音質的には面白くはなくなるので、そこはさじ加減ですが。

5.もう一度弾きます。

そして、最後に音源と一緒に弾いてみます。ここでなんか違うな。と思えば、迷わず止めてフィンガリングやボウイングを検討します。これで譜読み、練習の第1歩が完成します。

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これで私流の譜読みが完成です!勿論音源を利用する事、避ける奏者もいます。ですが、個性も世の中にあるすべてアイデアは、元々あるアイデアを融合工夫したものですから、ある程度参考にするのは私は賛成です!勿論コピペはいけませんよ^_^よくコンクールで誰かのコピペを見かけますが、、

是非、無理なく練習&上達するためにも、私の著書「ヴァイオリン自由自在」も一読ください!

皆さんの参考になればと思います!(^^ゞ

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クニトInt'lストリングスクール ヴァイオリン教室/バイオリン教室 3度の飯より教えることが大好きな講師が、アメリカ大学で行われている国際感覚豊かなレッスンを行ってます!

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